株式会社ジム
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-7-22 メゾンドシャルー407
TEL:03-3230-3722 FAX:03-3230-4327
- 設立
- 1981年
- 資本金
- 1,000万円
- 従業員数
- 17名(グループ含む)
- 取引銀行
- みずほ銀行(市ヶ谷支店) 三井住友銀行(飯田橋支店)
- 事業内容
- グラフィックデザイン
- WEBデザイン
- 映像制作
- 展示会装飾デザイン
- HP
- https://www.gym-ts.com/
株式会社ジム
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-7-22 メゾンドシャルー407
TEL:03-3230-3722 FAX:03-3230-4327
「アイデアが出ない……」
新しい企画を出すように指示を受けたのに、斬新なアイデアなんか出てくるはずもなく。一向に手が進まず頭を抱えてばかり、なんてことはないでしょうか。
これは、「アイデア=誰も考えたことのないもの」という固定観念に囚われているからかもしれません。ここまで考えずとも、もっと簡単にアイデアを考え出せる発想の方法があります。知識として知っておくだけでも、アイデア出しの幅は大きく広げられます。
さくっと読める内容なので、ぜひ確認してみてください。
アイデアがなかなか思いつかないときは、次のように考えてみると、スムーズに浮かぶかも知れません。ひとつずつ見てみましょう。
アイデアは、誰もが思いついたことのないものを指すのではありません。
『アイデアの作り方』の著者ジェームス・W・ヤング氏は、「アイデアは、ゼロから生み出すものではない」と述べています。邦訳版の初版は1988年ですが、原初の初版は1940年にまで遡ります。その頃から、アイデアとは全く新しい考えを生み出すことではなく、既存のアイデアの組み合わせに過ぎないと言われていました。
実は、今から約2500年以上前の孔子の『論語』でも、似たようなことが述べられています。それは「温故知新」です。「昔のことを研究して新しい側面を発見したら、先生になれるよ」ということですが、これは先ほど紹介したジェームス・W・ヤング氏の主張と似ていますよね。
例えば、車にバックモニターを搭載するというアイデアは、どの車メーカーも持っていました。ところが、2007年に日産は、車の四方にカメラを搭載して車を真上から見下ろせる「アラウンドビューモニター」を考案したところ、多くの消費者が注目する機能のひとつとなったのです。
また、牛丼チェーン店は吉野家、すき家、松屋などいろいろあります。同じ牛丼業界なので共通点も多いのですが、全く同じではなく店によって個性があります。「パクリだ」などと訴訟に発展したという話も聞きません。
もちろん、完全に模倣したら盗作と非難されるでしょう。しかし、既存のアイデアに別の何かを足せば、それはユニークなアイデアになり得ます。使い古されたアイデアは、実は宝の山なのです。
誰もが知っている既存のアイデアであっても、組み合わせれば斬新なアイデアができあがります。何と何をどう組み合わせるかが、真新しさを生み出すきっかけとなるのです。
しかし、いくら組み合わせればいいとはいえ、闇雲に組み合わせたところでいいアイデアができるとは限りません。いいアイデアを出すには、以下の方法が考えられます。
・付加価値を足してみる
・既存のものに未知のものを加えてみる
・異質なものと組み合わせてみる
例を挙げると、iPhoneと言えば、アップルの故スティーブ・ジョブズ氏を思い出す方もいるでしょう。しかし、iPhoneのアイデアの元となったソフトは、Apple社の元幹部であったトニー・ファデル氏がすでに持っており、スマホの原型となるソフトを開発していました。
つまり、ジョブズ氏はゼロからiPhoneを作ったわけではなく、元から存在したアイデアにジョブズ氏が付加価値を足して、iPhoneが生まれたと言えます。
既存のものに未知のものを加えるやり方は、フランス料理のフルコースを低価格で提供する方法にも見られます。フランス料理と言えば高級料理であり、本来は高額であるはずです。そこで、回転率を上げて客数を増やす工夫をすることで、今までになかった「低価格のフランス料理を振る舞うお店」を生み出すことに成功している例もあります。
異質なものの組み合わせでは、三味線によるロックの演奏が挙げられます。ロックを演奏すると言えば、普通エレキギターなどを使った演奏を想像します。「三味線と言えばやはり日本古来の音楽だろう」というイメージがあるので、三味線でロックを弾くと聞くとどこか異質な感じがするのではないでしょうか。
しかし「ロックはエレキギターでなければダメ」などと決まっているわけではありません。三味線でだって、あるいはリコーダーでだって、ロックを演奏してもいいはずです。
人間は、慣れてくると「ロック=エレキギター」というように、「○○=○○」というイメージを作り出してしまうのでしょう。この「○○=○○」に、本来とは異なるものを当てはめてみれば、異質なものの組み合わせが生まれます。
置き換えるとは、
・場所を変える
・人を変える
・用途を変える
・時間を変える
といった具合に、対象を変えてみるという発想方法です。
例えば、音楽は元々家で聴くものでしたが、外出先で聴けるようにしたのがポータブルプレーヤーです。
彦根城のマスコットキャラクター・ひこにゃんがブレイクした背景には、元々歴史通しか興味を示さないようなイベント内容を、殿村美樹氏が女性の好みそうなイベントに変更したという経緯があります。旅行にお金を使うのは男性よりも女性が多いので、女性にアピールしなくてはイベントの集客がうまくいかないと知っていたからです。もし、この時にターゲットを変更していなかったとしたら、ひこにゃんをはじめとする「ゆるキャラ」の誕生自体がなかったかもしれません。
クールビズの前身に当たる1970年代の省エネルックは、全く流行りませんでした。ところが、やってることはほとんど変わらないのに、クールビズと名称を変えたことで、現在では日本全体に浸透した取り組みとなっています。
このように、「失敗した!」というアイデアでも、置き換えるとピースがはまることもあるのです。
「アイデア=斬新なもの」と思い込んでしまうと、いいアイデアはなかなか出てきません。誰もが考えたことのないものなんて、そうそうあるわけではないからです。
ところが、「アイデア=既存のもの+α」と考えると、そうしたものは身の回りのあちこちにあると気づきます。そして、アイデア出しに感じるハードルもグッと低くなるはず。
既存のアイデアは、もはや通用しないものではありません。新しい価値観を見つけたり、別の何かと組み合わせることで、枯れ木は再び蘇るのです。