株式会社ジム
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-7-22 メゾンドシャルー407
TEL:03-3230-3722 FAX:03-3230-4327
- 設立
- 1981年
- 資本金
- 1,000万円
- 従業員数
- 17名(グループ含む)
- 取引銀行
- みずほ銀行(市ヶ谷支店) 三井住友銀行(飯田橋支店)
- 事業内容
- グラフィックデザイン
- WEBデザイン
- 映像制作
- 展示会装飾デザイン
- HP
- https://www.gym-ts.com/
株式会社ジム
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-7-22 メゾンドシャルー407
TEL:03-3230-3722 FAX:03-3230-4327
「あれ?原稿と印刷の仕上がり具合が違う……」
デザイナーが仕上げたIllustratorのデータ(AIデータ)。
印刷してみたら、画面で見た通りに仕上がらないことがあります。
デザイナー職なら原因がすぐにピンときますが、非デザイナー職からすると、
「何でこうなるの?」
と思うかもしれません。
そこで、AIデータを印刷所に入稿する前に、確認するべきポイントをまとめました。
Illustratorをあまり使ったことがないけどデータを使うことがあるという方に読んでもらいたいと思います。
それでは早速、非デザイン職が納品時にチェックすべきポイントを紹介していきます。以下の5つポイントさえ押さえれば、もう仕上がりが違う事態に陥ることはありません。
●確認用のPDFを用意する
●カラーモードはCMYKに設定
●解像度が指示通りか確認する
●トンボの塗り足しが適切か確認する
●文字がアウトライン化されているか注意
デザイナーからIllustratorのデータを受け取る際は、一緒にPDFのデータも渡してもらうようにしましょう。
PDFは、印刷したときのイメージとズレがないか確認するために使います。
「え?イメージを確認するだけなら、Illustratorのデータで直接確認すればいいんじゃないの?」
と思うかもしれません。
しかし、Illustratorは設定やPCの環境などに応じて見え方が変わる場合もあるアプリケーションです。
一方、PDFは紙に印刷したときと同じ状態をモニタに表示できるメリットがあります。
つまり、PDFを使って確認したほうが、モニタで表示されたものと印刷物との間にズレが生じにくいのです。
また、印刷所がAIデータと印刷結果に誤差がないか確認するために使うこともあります。
親切な印刷所だと、印刷結果が異なる場合に連絡してくれることも。
その点を踏まえても、PDFデータもあったほうがいいわけです。
モニタで見たものより印刷したものは色が暗い、あるいは違う色に見えることがあります。
この場合、AIデータのカラーモードがRGBカラーの設定になっていると考えられます。
RGBカラーは「光の三原色」に基づいています。
太陽やPCモニタのように、自ら光(エネルギー)を出しているものは色を重ねるほど白くなる性質があります。
これに対し、CMYKカラーは「色の三原色」に基づいています。
CMYKカラーはRGBカラーとは逆に、色を重ねるほどエネルギーを吸収するため黒くなっていきます。
色の三原色の「色」とは「物体」のこと。
物体は、自ら光を出すことはありません。
印刷したポスターが、太陽のようにピカーっと明るく光ったりはしませんよね。
つまり、印刷に適しているカラーモードはRGBカラーではなくCMYKカラーのほうです。
では、なぜ世の中にRGBカラー対応のプリンタが存在しないのか。
それは、自ら光り輝くインクが存在しないからということです。
これ、発見されたらすごいことですね!
また、CMYKカラーはRGBカラーより表現可能な色の領域が狭い性質があります。
そのため、RGBカラーに設定されているとCMYKのプリンタで表現できず、色味が変わってしまうことがあるのです。
RGBカラーは、モニタなどのように光を発している場合に適したカラーモードだと覚えて
おくといいでしょう。
印刷物など、自ら光を出していないものはCMYKカラーが適しています。
余談ですが、色の三原色は「シアン、マゼンタ、イエロー(CMY)」の3つ。
プリンタに、三色だけでなくなぜブラック(K)まであるのでしょうか。
それは、混色で黒を再現するのが難しいため、別途用意しているという事情があります。
解像度が350dpiに設定されているか確認しましょう。
カラーにおける解像度は300dpi、モノクロの場合は600dpiが適切だと言われています。
「ん?どうして350にするの?」
と思いませんか?
実は300dpiと350dpiに大差はありません。
300dpiでも印刷状は問題ないのです。
しかし、万が一拡大・縮小などの加工や修正をした場合、300dpiだと解像度不足になる場合があります。
そこで、加工や修正などのために、少し余裕を持たせて350dpiがいいというわけです。
ちなみに「解像度が高いほど綺麗になる!」と思われがちですが、カラーの印刷物を600dpiで制作しても、300dpiとの違いはほとんど認識できません。
同じに見えるか、場合によっては解像度が高いほうがぼやけて見えることもあります。
データ容量も無駄に増えるだけなので、カラーなら350dpiで制作したほうがいいでしょう。
印刷所では、紙を適切な大きさにカットする断裁が行われています。
その断裁位置を明確にするのがトンボ(トリムマーク)です。
トンボは、印刷範囲のすぐ外側に大抵1mm~5mm程度の幅で設定されています。
この部分が断裁されるわけですが、まれに1mm~2mm程度の誤差が生じることがあります。
トンボの部分までしっかり塗り足されていないと、着色されていない部分が印刷に出てしまうことも。
必ずしも「印刷範囲さえ塗られていれば大丈夫!」というわけではありません。
トンボの塗り足しを行うのは、解像度を350dpiにするのと同じように、見栄えを確実に良くするための保険だと言えます。
Illustratorでデータを開いた際に「フォントが見つからない」などのメッセージを見たことはありませんか?
PCの文字は「明朝体」「ゴシック」など様々なフォントが使われています。
しかし、自分の使っているPCに必要なフォントがインストールされていないことも。
デザイナーが意図した通りの文字の表示ができず、代替文字に置き換えられてしまうことがあるのです。
そうならないためには、文字をアウトライン化してもらいましょう。
アウトライン化とは、文字情報を図形に置き換えることです。
PCにインストールされているフォントの影響を受けないので、どのPCにでも同じように表現されます。
ただし、アウトライン化を行うと修正はしにくくなってしまいます。
この対策としては、
1.アウトライン化したデータとアウトライン化していないデータの二つをもらう
2.確認用のPDFも送ってもらう
上記の二つの方法が考えられます。
1つ目は、自社で修正作業を行う場合に有効です。
2つ目は、前述したようにモニタと印刷上でのズレを防ぐためにも必要です。
「アウトライン化したデータも送ってもらえますか?」と尋ねれば、デザイナーならまず事情を把握してくれるでしょう。
一番大事でなおかつ簡単なのは、確認用のPDFを送ってもらうこと。
データ上の間違いを防ぎやすく、印刷所で確認してもらう際にも使えるからです。
印刷は、一度行ってしまうと修正が効きません。
入稿直前はしっかり確認をしたいものですね。