株式会社ジム
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-7-22 メゾンドシャルー407
TEL:03-3230-3722 FAX:03-3230-4327
- 設立
- 1981年
- 資本金
- 1,000万円
- 従業員数
- 17名(グループ含む)
- 取引銀行
- みずほ銀行(市ヶ谷支店) 三井住友銀行(飯田橋支店)
- 事業内容
- グラフィックデザイン
- WEBデザイン
- 映像制作
- 展示会装飾デザイン
- HP
- https://www.gym-ts.com/
株式会社ジム
〒102-0074 東京都千代田区九段南4-7-22 メゾンドシャルー407
TEL:03-3230-3722 FAX:03-3230-4327
2013年にコピーライターの佐々木圭一さんが執筆したビジネス書「伝え方が9割」は発売後に大きな話題となり、
2018年12月には131万部を突破する大ヒット作となりました。
そこで今回はコピーライターが執筆した書籍として、鈴木康之さんが2008年に発行した書き下ろし新書
「名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方」を紹介します。
コピーライティングの技術を活用することで、ビジネスや普段のコミュニケーションがより一層円滑になりますよ。
著:鈴木康之
出版:日経ビジネス人文庫(日本経済出版社)
鈴木さんと言えば、コピーライターにとっては「名作コピー読本」「新・名作コピー読本」など、
数々の名コピーライティング教本の著者で知られています。しかし、本書は「文章術」の教本として、より幅広い読者層に向けた内容となっています。
鈴木さんならではの審美眼でセレクトした70年代から2000年代までの名作コピーを教材に、読み手にとってわかりやすい文章の秘密を紐解いていきます。
そもそもコピーライターは対象となる商品(企画)の本質を掘り下げ、
「この商品の魅力は何なのか」
「どうやったら競合他社と差別化できるのか」
「どんな人たちがこの商品のターゲットになりうるのか」
を考え抜き、それらを言語化する職業です。
同書がこれほどまで注目を集めて背景には、コミュニケーション能力の必要性が叫ばれていることが挙げられます。
具体的には、コピーライティングの技術を、ビジネスや普段のコミュニケーションに応用するノウハウを紹介することでターゲット層を広げ、大ヒットにつながったのです。
趣味趣向や生活様式がより一層多様化する現代において、相手に共感してもらうコミュニケーションを立案するコピーライターの企画術は、広告業界以外のビジネスマンにとってもヒントを与えてくれる存在になっています。
コピーライティングのポイントを2つ紹介します。
コピーライターがコピーライティングや企画術を解説した書籍の場合、名作コピーとともに、
自らの制作実例を引用するケースが少なくありません。その方がより著者の経験に伴った説得力を担保することができます。
しかし、本書で参照される35例の名作コピーの内、鈴木さんが制作した事例は1つもありません。
もちろんある程度の事実確認を取っているのでしょうが、
あくまで鈴木さんが第三者の視点からコピーを分析し、賞賛し、そのテクニックを解説しています。
文章の構造から漢字・カナのバランスに至るまで、その分析はとにかく緻密。
その詳細な分析から、コピーライターが1つのコピーに込めたクリエイティビティをわかりやすく学習することができます。
鈴木さんの制作事例が掲載されていないと前述しましたが、本書は別の切り口から、鈴木さんご自身のクリエイティビティを学ぶことができます。
それが第6部「勉強の方法」です。鈴木さんは広告批評主催の広告学校(現在は終了)で講師を担当されており、
その「説明文ドリル」の添削過程が収録されています。これは広告コピーに限らずカタログやマニュアルのコピー、
報告書や企画書、知人への手紙など「人に読んでもらうことを目的とする文章」の基本をマスターするための講義と解説されています。
本書ではとある受講生が提出した説明文を実例に、鈴木さんが添削を重ね、文章がブラッシュアップされていく様子が収録されています。
少々ぎこちなかった説明文から贅肉がそぎ落とされ、最終的には見事なコピーへと成長していく過程は、
第5章までの名作コピーから学んだノウハウや読み手への思いやりを実践する内容となっています。
文章術を磨きたい方はもちろん、教育係としての指導法に模索している方も、ぜひ1度目を通していただきたい内容となっています。
広告は見ようと思ってみるものではないので、(多くの場合)読み手にとって負担の少ないものが求められます。
情報を削ぎ落とし、整理するためにコピーライター達が実践する文章術を、自身も名コピーライターである鈴木さんが分析した本書は、あなたが文章を書くときの姿勢を変えてくれる一冊となるでしょう。
約250ページとコンパクトな内容なので、さらりと読めてしまうところもおすすめです。
ぜひ、「名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方」を手に取ってみてはいかがでしょうか。